眞田正適の心書

住職の心書55.過去の後悔

新月と満月に僧侶が集まって過去の言動を反省・懺悔をしていく行事を「布薩」といいます。

重要なのは一人で抱えるのではなく、打ち明ける事によって心の重荷を下ろす事にあります。

いくら修行している僧侶だからと言っても時には甘えてしまう弱い心や感情的になってしまう事もあります。隠し事を隠し続ける事によって自分自身が押し潰されてしまう事もあるのです。

自分自身の至らない部分を打ち明ける場が「布薩」であります。
自分自身の弱さを知っている人間は他人の弱さを認めることができます。

他人の過ちを必要以上に責め立てることはせず

「そういう時あるよね。」

と、寛大な気持ちで全てを受け止められるようになるのです。

知心寺住職 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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