「売り言葉に買い言葉」と言われますが、私たちは何か心外なことを言われると、どうしても言い返したくなります。
何も言い返せないと、負けたと思ってしまいがちです。
そのような状態になると、怒りが怒りを増幅させ、大きなケンカに発展してしまいます。
最初は、ささいなぶつかり合いや意地の張り合いだったのが、怒りの応酬により、お互いをひどく傷つけてしまうこともあります。
「人が生まれた時には口の中に斧が生じている。ひとは悪口を語って、その斧によって自分自身を斬るのである」(ウダーナヴァルガ)
言葉は便利な意思疎通するための道具であり、斧のように上手に使わないと相手を傷つけてしまいます。
何気ない一言によって人の命を奪う凶器ともなり、周り巡って自分自身も深く傷つけることとなります。
感情的になり、振りかざした言葉は両者を深く傷つける。
知心寺住職 正適
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