眞田正適の心書

住職の心書83.鏡の如く

家の中がゴタゴタしてうまくいかないと、先祖祀りをしていないからその祟りがきているだといった話をよく耳にしますが同じレール上の原因と結果なのかは疑問に思います。

もし自身が先祖側であったならば祖先を祟ってやろうと思うでしょうか?

「鏡はありのままを映しだします。」

髪を整えようと思い、鏡に手を伸ばして自身の髪を触ろうとしても自身の髪に触れることは出来ません。

おそらく自分自身の頭に手をやり、髪を整えるはずです。

すると結果として鏡の中の自分の髪も整います。
 
先祖祀りが原因ではなく、先祖の感謝を忘れた生活態度や、思いやりの欠如が因となってゴタゴタの結果を招いています。

自身の振る舞いや態度を変える事をしないでただ相手や状況が変わってくれることばかり期待しても思うようにはいきません。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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