眞田正適の心書

住職の心書92.自分を知る

「如実知自心」(大日経)
訳)ありのままの己の心を知る

真言宗の根本経典といわれる『大日経』の「住心品」に示されている一節であります。

「悟りとなんでしょうか?と仏に質問すると、最高の真実の智慧は、悟りの心が原因であり、限りない悲が根本であり、方便活動が究極である。
悟りとは何かと言えば、ありのままに自らの心を知ることである。」
といった経典の内容であります。

きっかけ(種)があり、揺るがない信念を持ち(根)、手段を実践へと至ることが(開花)悟りそのものである。といった意味。

人は誰しも自分の心を知っているようで知りません。
瞑想をしていると気づけば次々と雑念が出てきます。
自分と向き合う時間がなければその部分を知ることもありません。
自分はどんな性格なのか?
何を普段から考えているのか?
をよく知り、嫌なところを認めることができれば、理想の自分に少しずつだが近づいて行くことができるのです。
自分自身を知り、素直に認めることが成長であります。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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