自分の名前も覚えられないほど物覚えの悪い周利槃特(シュリハンドク)というお釈迦様の弟子がおられました。
物覚えの悪い周利槃特にお釈迦様は一本のほうきを渡し、とにかく「ちりを払い、あかを除かん」と唱えながら掃除をするように言いました。
周利槃特はお釈迦様に言われた通りに「ちりを払い、あかを除かん」と唱えながらひたすら掃除を続けるうちに、毎日掃除をしてもキリがなく、「これは自分の心と同じだな」と悟りました。
自分は物覚えの悪い愚かで役に立たない人間だと思い込み、自分を苦しめていたことに気づいたのです。
ちりやあかとは自分の執着心のことだったと気づき、悟りを開いたと言われます。
年末の大掃除。
きれいに片付けるだけではなく、掃除をする事によって心の汚れやくもりを除いて、一年間の気持ちの整理し一つ一つ向き合うことによって多くの気づきを与えてくれます。
知心寺住職 眞田正適
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