眞田正適の心書

住職の心書211.命を懸け

子供を産んだ後、亡くなる母親は珍しくありませんでした。少なくなったものの出産後、力尽きて亡くなる方は今でもおられます。

「懸ける」とは、「託す」や「失う覚悟をして取り組む」といった意味であります。

出産は「命懸け」であります。命を懸けて産んだからこそ母親としての覚悟が決まっていく。
大きな物を持つ際には落とさないように片手ではなく両手を使わなければなりません。
大きな事を得ようとすれば自分にとって手放したくないもの(時間や立場等)を捨てる必要があります。
自分にとって大切なもの差し出した対価によって人の覚悟が決まっていく。
 
口では大きな事は言えますが片手間では大きな事は出来ません。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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