眞田正適の心書

住職の心書224.遺品

「海は干上がれば海の底は見えるけど、人が亡くなっても心の底までは見えない。」
誰が言われたのかは分かりませんが確かにそうだなと納得した言葉であります。
亡き人は何を思い、何を考えておられたのかは亡くなった後も分かりません。

「物を観てその人を想う」(高野雑筆集)

人は亡くなっても生前どんなことを思っていたのかは見えない。
しかし完全に見えないのかというとそうではなく、残された人たちの遺品を見れば何を大事にして普段からどのように考え、どのような生き方をしてきたのかを汲み取ることができます。
人は亡くなってもその人が大事にしていた想いは確実に残っております。

その人を想うと見えてくる。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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