眞田正適の心書

住職の心書272.一過性

「物に定まれる性なし。人なんぞ常に悪ならん。」(秘蔵宝鑰)

訳)物には定まった性質はありません。ですから人も同様に常に悪人であるはずがありません。

「昔悪かった」
「前科があるから」
と言って、人生はもう無理だと投げやりになっている方がおられます。
生まれたての赤ちゃんが根っからの不良だって言う事はあり得ません。
生い立ちや環境によって一時的に悪い方向に行ってしまっただけのこと。
ずっと決まったものではないからこそ素晴らしい出会いによって心を入れ替えることだってできるのです。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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