眞田正適の心書

住職の心書283.好転

「衆生の解脱せざるは、ただ名利を貪るによる。己を他に従えんと欲はず、ただ他を己に従わへんと欲う。」

訳)あなたが苦しみから抜け出せないのは、ひたすら自分の立場や自分の徳を貪っているからであります。他者のために生きようとは考えず、ただ自分が得をするばかり考えるからである。
 
「個人」は単体であることはなく、全ては「関係性」で成り立っていると仏教では説かれております。
 自分の事ばかりではなく他者との繋がりの中に自分がいることが理解できた時には状態が好転していく。
「自分」とは「自」然から「分」けた存在だから。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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