仏教の信仰に厚く日頃から寺院に対して布施をしている王様がいた。
そんな王様は狩猟に出かけた際に家臣から影で笑っていた。
「仏教の禁じる殺生を散々やっておいて、仏教を信仰してると言うのはおかしいでは無いのか」と‥。
その家臣たちの声が王様の耳に入った。
そこで王様は家臣を呼びつけて話した。
王様
「ここに大きな鍋があって湯がぐらぐらと煮えたぎっている中に金が入っているがこの金を取り出すことができるか?」
家臣
「できません。火傷してしまいます。」
王様
「私にはできる。冷水を注いでやると良いそうすると熱湯を冷めて手を入れても火傷しない。
私は国王であって、武人である。狩猟は武人にとって大切な鍛練だからやめるわけにはいかない。だからこそ罪を作った熱湯を冷ますために私は仏教を信仰しているのだ」
といったお話。
知心寺住職 眞田正適
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