眞田正適の心書

住職の心書408.事実

信じたくない現実が時として襲う事があります。受け入れたくないと思う気持ちはとても分かります。
しかしどうあがいても起こった事が事実であるのです。

「瓦石草木をえらばず、人天鬼畜をえらばず。
いずれのところにか編ぜざらん。何物をか摂せざらんや。」(吽字義)

訳)身の周りにある瓦や石、草や木も。人や天人であっても動物であっても。真実は、あらゆるところに偏在していて、あらゆるものを治めてる。

「こんなはずじゃない」「何かの間違いだ」「夢であってほしい」と言ったところで事実が覆る事はありません。
認めたくなくても、認めざるを得ない現実の世界が広がっている事実を認めなさいよとお大師様は説かれております。
 
「事実を認めない限り、前には進む事は出来ない」

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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