眞田正適の心書

住職の心書415.鬼子母神 1/2

安産や子育ての神として祀られることの多い鬼子母神(きしもじん)
 鬼子母神は500人もの沢山の子どもがいて、この愛する子供たちを育てるため人間の子供をさらっては食べていた。

子ども達の親は子ども達がさらわれることを恐れてお釈迦様に相談しました。

お釈迦様は一計を案じ、鬼子母神が最も可愛がっていた末っ子の子供を隠しました。

鬼子母神は可愛がっていた子どもがいないことを嘆き、必死になって探し回りましたが、見つからず、途方に暮れお釈迦様の元に行き、自分の子どもが居なくなったことを話し、助けを求めました。

お釈迦様は鬼子母神に対して「500人の子供の内、たった1人居なくなっただけで、嘆き悲しみ私に助けを求めている。

たった数人しかいない子どもを殺された人間の親の悲しみはどれほどであっただろう。

その気持ちがおまえにも今わかるのではないか?

「命の大切さと、子供が可愛いことには人間と鬼神の間にも変わりはない」と諭され、その後
改心し以後は全ての子供たちと全ての人たちを守ることを誓われ、これ以降鬼子母神は鬼ではなく子供の守り神となったお話。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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