お釈迦様が祇園精舎におられた時のことです。マールンキャ・プッタというお弟子がお釈迦様にお尋ねしました。
「私達が住んでいるこの世界は、いつかまた無くなるのでしょうか?」「この世界はどこまで続いているのでしょうか?」「亡くなった後魂は残り続けるのでしょうか?」と言った質問に対して
お釈迦様は
「マールンキャ・プッタよ。例えば、毒の矢が飛んできて、あたったとしよう。お医者様がやって来て、矢を抜き、薬をぬろうとすると「ちょっと待ってくれ。この矢がどこから飛んできた矢なのか?誰が放った矢なのか?その人はどんな人なのか?
それが分からない間は、矢を抜いてはいけない。」と、言って矢を抜く事をやめさせるとその間に矢が当たった者は毒が体にまわって、死んでしまうだろう。
どんな時でも、今、何をしなければいけないのかを考えることが大切なのだと、お釈迦様は説かれました。
知心寺住職 眞田正適
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