眞田正適の心書

住職の心書482.泥

「蓮を観じて自浄を知り、果を見て心徳を覚る」(般若心境秘鍵)

訳)泥の中から茎を伸ばす蓮の花は、泥に染まることなく、美しい花を咲かせ、実をつけます。

仏教のシンボルと言われている「蓮」は、濁った泥水の中でしか咲かすことができません。  
それなのに花は美しく、濁った色に染まることがありません。

人生は良いことも悪いこともあります。
どん底を体験してもう二度と立ち上がれないとそんな気持ちにもなってしまう事もあります。
まさに、「泥沼」の状態です。

でも、この泥沼に意味があるとしたら、どうでしょう?泥沼にいるのは、蓮の花のようにきれいな花を咲かせるきっかけかもしれません。

この辛い経験は、きれいな清い心を育てるための修行なのかもしれません。

ここから立ち上がるとき。きっと、あなたがつける実り花は、染まる事のない大きくてきれいな花を咲かせるに違いありません。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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