眞田正適の心書

住職の心書568.枯れる意味

木々のサイクルは春に芽吹いた葉は徐々に成長して、夏に葉を広げ、光合成をして幹に栄養を送ります。
しかし秋になると日差しが段々弱くなり、光合成をして得られるエネルギーが少なくなり緑の葉を維持するのに必要なエネルギーが、光合成により得られるエネルギーより多くなり、状態を維持できなってしまう。
この状態をいつまでも放置してしまうと、夏までせっかく幹に貯めたエネルギーがすべて無くなってしまうので樹木は落葉することを決断します。
調子の悪い時・どん底に落ちた時には今までの努力によって手に入れてきた物がアッという間に離れていってしまいます。
この状況を目の当たりにしてしまうことはとても辛いことで、目を塞ぎたくなることあります。
傍から見れば何も残っていない様に見えるかもしれませんが、これは次の葉を茂らせる為にエネルギーを蓄える為に大切な時期でもあります。
手放さなければ次に続かないこともあります。相談してくださった方に伝われば幸いです。

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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