眞田正適の心書

住職の心書576.円熟

干し柿は最初から甘い訳ではありません。
干し柿は渋柿を日陰で寒風にさらされながら少しずつ時間をかけて甘さに転換されていきます。
干し柿になる過程をよく考えて見ると人も同じように思います。
「こんな時期あったな〜」
「分かるわー」
といったように歳を重ねるにつれ、病気や人間関係・仕事や家庭問題等、様々な苦しみを経験していきます。
その苦労や苦悩という寒風があってこそ同じく苦しんでいる方の気持ちを汲み取り、寄り添うことが出来てくるのです。

経験や体験が人としての人格を円熟させてくれる。

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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