眞田正適の心書

住職の心書587.傷

皆、心の底から傷つきたくないと思っております。
だからこそ弱い部分を見せたくないが故に虚勢を張り、自分を保とうとしていきます。
それも自分を守る為に必要な事かもしれません。
しかし、傷つかないと痛みを知る事もありませんし、傷つかないと人の優しさに触れることもありません。
傷つかなければ傷を治そうとする瘡蓋(かさぶた)の存在を知る事もありません。
 
傷つかなければ「喜び」を知る事もありません。

傷つく事は全てがダメな事じゃないのかもしれません。

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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