眞田正適の心書

住職の心書606.加熱 1

ある日、お釈迦様が弟子に尋ねました。
「泥をこねて作った土器に水を入れたとしたら水を保つことができるだろうか?」

弟子
「いいえ、土器は水に溶けて壊れてしまいますので水を保つことができません。」

お釈迦様
「それではその土器に火をかけて焼けば水を入れて保つことができるか?」

弟子
「はい!火にかけた土器はよく水を保ちます。」

お釈迦はこう説かれました。
「人が道を求めるのもこれと同じことである。火こそ知恵である。人は知恵によって教えを知り、戒めをよく保つ事ができる。」

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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