眞田正適の心書

住職の心書607.加熱 2

土器の形は整えられていても水を入れば瞬く間に崩れて水と共に流れてしまいます。
しかし、火を加える事によって水を保つ「陶器」が出来上がります。
人に対しての伝わり方も同じかと思います。
自身の過去を思い返してみると、真剣に怒られた際での熱の込もった言葉や優しい言葉のなんとも言えない温かさは未だに私の心の器に保たれている。
悲しい出来事で胸が締め付けられる思いも、悔しい経験も自身の器を形成してくれている。
耳障りの良い言葉や熱のない言葉は良くも悪くも流れてしまう‥。

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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