眞田正適の心書

住職の心書727.軽く見るな

「小なりとも火を軽んずべからず」
(雑阿含経)

ここで言う「火」は本当の火であると同時に、「三毒」である貪(むさぼり)瞋(いかり)痴(おろかさ)の煩悩であります。
私たちが持つ欲望は最初はほんのちょっとした「望み」や「きっかけ」であります。
ちょっとした「望み」や「きっかけ」によって「もっともっと欲しい!」「あの一言が許すせない!」「あいつをどうにかできないものか!」
と日に日に恨みや妬みが募り、最終的にはもう手のつけられない炎となってしまいます。

そうならない為には早めの消火と火元である「そもそも」に立ち返る必要があります。

表面だけ消そうとしても火はますます強くなってしまいますから‥。

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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