眞田正適の心書

住職の心書805.成功体験 1

旅人が道中、大河が道を塞いだ。
向こうの岸に渡りたいが周りを見渡しても橋もありそうにない‥。

そこで、旅人は考えた。
「葦や木や枝を集めて筏を作り、手足で漕いで渡ろう。」

 旅人は、早速葦や木や枝を集めて筏を作り、大河を手足で漕いで渡った。

渡り終えた旅人は考えた。

「この筏は大変役に立った。この筏のお陰で大河を渡ることが出来たから。この筏は捨てるには惜しい。担いで道を歩いて行こう!」
(中部経典)

旅人は適切な判断と言えるのでしょうか?

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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