眞田正適の心書

住職の心書831.幸不幸 1

ある家に、とても美しい女の人が訪ねてきました。豪華な服を着て、見るからに気品のある女性でした。

「私は吉祥天という福の神です。あなたに福徳を授けに来ました」と説明しました。

家の主人は大変喜んで、家の中に招き入れました。しかし吉祥天と同じに家に入ってきたのは黒闇天という貧乏神。

貧乏神に家の中に入ってこられては家の主人はたまりません。

「申し訳ありませんが、貧乏神には用がありませんのですぐにお引き取りください」と言って、無理やり戸を閉めて貧乏神を追い出したら福徳を授ける吉祥天の姿も無くなってしまったといったお話。
(大般涅槃経)

この話は私たちにいったい何を伝えようとしているのでしょうか?

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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