ご挨拶
はじめまして。知心会代表の岡本真太郎です。
私が知心会を立ち上げた理由をお話しするのに、切り離すことの出来ない二つの経験があります。
家業の立て直し
ひとつ目は「家業の立て直し」の経験です。
私は江戸時代から続く船場商家の跡取りとして生まれました。然し乍ら、バブル崩壊・阪神大震災などの煽りを受け、当時家業は火の車。息子くらいは綺麗な体でいた方が良いのではないかという話もあり、一旦は一般企業へ就職しました。
ある日、父親の異変に気づき、直感的に「自殺するんやないか?」と思い、「今助けなかったら一生後悔する」と考え、27才の時に家業へ戻ります。思っていたよりも状況は悪く、戻った瞬間に5億円の連帯保証債務を背負うことになりました。悔しくて、情けなくて、友人たちとの交流も一切断ち切り、7年間休むことなく働き借金を完済します。その時に学んだことは要約すると「覚悟の決め方」と「一念岩をも通す」という信念でした。
一点突破した私は、その後、順風満帆な経営者人生を歩むつもりでしたが、それ以上に苦しむことになります。
借金を完済した私は、はたらく目標を見失っていました。父親を助けるため、自分の悔しさを晴らすために死に物狂いで働いて来たのですが、死に物狂いで働く理由がもう無くなってしまったのです。
悩み苦しんだ末、一冊の本と出会います。
それが我師との出会いです。
その後、我師から
「何のために会社をやっているのか」
「上手くすり抜けて生きていければそれで良いのか」
「自分は誰のためのものなのか」
など、それは経営のHow toとは程遠いと感じられる抽象的な問いを与え続けられました。
経営者グループの代表世話人
その答えを求めて自問自答する日々を過ごす中
「たまには根拠のない事をやってみろ」と言われ与えられたのが、経営者2,500名からなるグループの代表世話人でした。
それがふたつ目の経験になります。
約10年間、多くの経営者の方々とお話しする中で気付いたことは、経営の良し悪しや勝負の雌雄を決めるのは、資金力や能力や運ではないということです。経営者自身が「どう在りたい」と覚悟することで決まっていくのです。
過去の私は、自分の利益のため、目先の損得に走り、小手先のテクニックばかりに気を取られ、上手くすり抜けることが才能だと勘違いしていました。そして頑張って会社を成長させれば、安定した楽園のようなものがあるとイメージしていたように思います。
このふたつの経験の中で、師匠をはじめとした人生の先輩達から学んだことは、「自分は何者であるのか」を決めることで人は幸せに生きることが出来るということです。
自分は何者であるのか
その答えは自分の中にしかないので、自問自答を繰り返さなければならないと思えるようになりました。そして、この世に安定した楽園などないとしたら、一生学び続けなければならないのだと納得したのです。
これは経営者に限らず、豊かな人生を送りたいと思う人すべての人に言えることです。
あるがままの自分の心と向き合い「本当に自分が大切にしたいことは何か」を見出す。
そして「大切にしたいことのために今出来ることは何か」を共に学ぶ場所の必要性を感じて立ち上げたのが知心会になります。
知心会という名前は、弘法大師空海の如実知自心(ありのままの自分の心を知る)という言葉からインスパイアされ名付けました。
みなさんは「自分が何者なのか」答えられますか?
「何のために生きているのか」という問いには、どう答えるでしょうか?
その答えが見つけられた時、本当の覚悟が決まるでしょう。
知心会では、その覚悟を磨くためにみなさんと共に学んでいます。
岡本 真太郎(おかもと しんたろう)
知心会 代表
株式会社イコール 代表取締役
株式会社グローバルゲート 代表取締役
書 籍
挑戦する中小企業Ⅳ
IAP出版
(2018年6月)
超実践 再生人20人
エヌ・ケイ・ステーション
(2019年5月)