眞田正適の心書

住職の心書40.勝敗

ノーベル平和賞受賞したマザーテレサさんは次のような言葉を残しています。

「私は反戦運動には参加しません。」

 えっ⁉︎と驚かれるかもしれませんが、実は彼女はこの言葉の後にこう続けているのです。

「そのかわり平和運動には参加します。」

 とても深い言葉です「反対運動」は言うまでもなく「反発運動」です。

 たとえ活動が反戦であっても反対している時点で既に相手に対して攻撃的となっています。

 一歩間違うと世界平和のために、あの政治家を暗殺する・抗議するためにテロを行うといったとんでもなく極端で間違った方向に進んでしまう可能性が潜んでいます。

「勝利からは怨みが起こる。敗れた人は苦しんで臥す。」(法句経)

 戦争無くすという想いは同じでもアプローチの仕方が正反対であります。

勝ち取る為に無理に相手を力で押さえつけようとしてもかえって反発が強くなるだけであります。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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