眞田正適の心書

住職の心書46.メリット

「おじいちゃんにとって結婚のメリットって何?」

お孫さんが聞いていた。

「メリットと言うより、この年になって今恐れているのはおばあちゃんがそばからいなくなることかな?」

おじいちゃんがそのように答えるとお孫さんはその一言で何かを感じ取ったように感じた。

お釈迦様のお言葉に

「不死の境地を見ないで百年生きるよりも、不死の境地を見て一日生きることのほうがすぐれている。」法句経

やがては離れて行く存在なんだと意識した上で物事を見ると見えない資産が自然と浮き彫りになってくる。

知心寺住職 正適





眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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