眞田正適の心書

住職の心書51.数珠の起源

ナンダ国の波瑠璃王(ハルリ)が国内の兵乱や疫病に悩み、お釈迦様に相談した。
お釈迦様は「木槵子を百八を糸でつなぎ、常に身をつけて、心の散乱を止め、仏法僧の三宝の名念じて木槵子(数珠)をつまぐりれば煩悩や諸苦を断ち安楽になるであろう」と示されました。

王は早速木槵子(数珠)を作らせ、家族や家来に持たせて作善に勤めると乱れが治り国が栄えたとあります。(木槵経) これが経典に見る数珠の起源であります。

「珠を持てば善念生じ、剣を把る殺心の器」

訳)珠を手にすれば善心が起こり、剣を持てば殺意が生ずる(五部陀羅尼問答偈讃宗秘論) 自身の持ち物や環境によって、心にわいてくる感情が変わってきます。

普段から何気なく使っているものや考え方・取り巻く環境を一度見直す事も大切であります。

知心寺住職 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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