眞田正適の心書

住職の心書52.真似

「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよと、南山大師の筆の道にも見えたり。風雅もまたこれに同じ」(松尾芭蕉)
 
先人がやってきた「跡」つまり「形」を模倣しようとするのではなく「古人の求めるところ」「志」を真似ろと言っておられます。

松尾芭蕉は弘法大師(空海)の言葉を借りてこの言葉を弟子の森川許六に贈りました。

その人が過去にした実績よりも、その人が何を考え、どんな理想を持ちその人の人格を作っているのかを考えるのことが大事であります。

弘法大師(空海)の書を参照しつつも、さらに自ら思考を深め、磨き上げられた言葉だとも言えます。短い文ですが考えれば考えるほど奥が深い。

知心寺住職 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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