「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよと、南山大師の筆の道にも見えたり。風雅もまたこれに同じ」(松尾芭蕉)
先人がやってきた「跡」つまり「形」を模倣しようとするのではなく「古人の求めるところ」「志」を真似ろと言っておられます。
松尾芭蕉は弘法大師(空海)の言葉を借りてこの言葉を弟子の森川許六に贈りました。
その人が過去にした実績よりも、その人が何を考え、どんな理想を持ちその人の人格を作っているのかを考えるのことが大事であります。
弘法大師(空海)の書を参照しつつも、さらに自ら思考を深め、磨き上げられた言葉だとも言えます。短い文ですが考えれば考えるほど奥が深い。
知心寺住職 正適
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