眞田正適の心書

住職の心書66.一歩ずつ

大峯山の奥駈に行かれた方から有難い事に話を伺う事が出来た。

「もうヘトヘトで大変でしたよー。」

と言っておられた顔はとても清々しく楽しそうであった。

山頂に到達する目的よりも一歩一歩上っていく過程にこそ深い学びや充実があるのではないかと思います。
楽してヘリコプターで一気に山頂に行くと高山病に罹って二時間ぐらいしか山頂にいられないそうです。

山のふもとから自分の足で一歩一歩と登った人はほとんど高山病にかからない。
高山病で頭が痛い中我慢をしながら頂上からみる景色と、苦労して泥まみれになりながら頂上からみる景色では同じ目で見る山頂風景であるはずはない。

「若い時の苦労は買ってでもせよ」
といった諺が身に沁みて分かる。

知心寺住職 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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