お釈迦様とある者とのやり取りにこんな話があります。
あるとき、異教徒の者がお釈迦様の所にこられ悪口を言った。黙って聞いておられた釈尊は、彼が悪口を言い終わると静かにたずねられた。
「仮に他人に贈り物をしようとして、その相手が受け取らなかった場合、その贈り物は一体誰のものだろうか」
「相手が受け取らなかったら贈ろうとした者のものだろう。」
「今、あなたはひどく私をののしった。でも、私はそのののしりを少しも受け取らなかった。だから、あなたが言ったことはすべて、あなたが受け取ることになる」(相応部経典)
悪口を言われたから傷つくのではなく言われた悪口を丁寧に受け取るから傷つくのであります。
知心寺住職 眞田正適
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