眞田正適の心書

住職の心書106.聴き手 2/2

すぐに乞食はゴミ置き場に捨てられたネズミの死骸を見つけそれを拾って持ち帰り、早速ネズミの皮を剥ぎとり、日に干し縫い合わせて財布を作って街に売りに行きました。

珍しく美しい財布はすぐに売れ、乞食は得たお金で野菜を買い倍の価格で売り、今度は野菜を売ったお金で果物を仕入れて倍の価格で売りました。
このようにして乞食をわずかの期間に富を得てやがてお金持ちになることができたのです。(六度集経)

いくら資産があったからといって遊びに使って終えば何も残りません。
学んだことを頭の中で知り得ただけで使わなけば何もなりません。
立場・環境だけではなくそれを愚直に信じ実行する行動力を持ち、努力することが大切だと言うことを教えてくれているのです。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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