眞田正適の心書

住職の心書117.心残り

若くで妻を亡くされた人に出会った。色々と心残りがありますと語っておられる。
反対に夫を早くに亡くされた方にも同時にお会いした。
やはり同じことを言われる。

「ただただ、おろおろするばかりで何も出来なかったと…」

私たちは事前に理解しとけば満点の行動ができていると思っている。
その満点を基準にして自分の慌てふためいた行動を減点していくから心残りが生じるのである。

何かしてあげたいと思っても何も出来ていないあたふたしている様子が相手には愛情として間違いなく伝わっている。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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