眞田正適の心書

住職の心書175.大掃除

自分の名前も覚えられないほど物覚えの悪い周利槃特(シュリハンドク)というお釈迦様の弟子がおられました。
物覚えの悪い周利槃特にお釈迦様は一本のほうきを渡し、とにかく「ちりを払い、あかを除かん」と唱えながら掃除をするように言いました。
周利槃特はお釈迦様に言われた通りに「ちりを払い、あかを除かん」と唱えながらひたすら掃除を続けるうちに、毎日掃除をしてもキリがなく、「これは自分の心と同じだな」と悟りました。
自分は物覚えの悪い愚かで役に立たない人間だと思い込み、自分を苦しめていたことに気づいたのです。
 
ちりやあかとは自分の執着心のことだったと気づき、悟りを開いたと言われます。
年末の大掃除。 
きれいに片付けるだけではなく、掃除をする事によって心の汚れやくもりを除いて、一年間の気持ちの整理し一つ一つ向き合うことによって多くの気づきを与えてくれます。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

この記事は役に立ちましたか?

参考になりましたら、下のボタンで教えてください。

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP
ログイン