眞田正適の心書

住職の心書180.仕事始め

 新春を迎えた人々でにぎわう町で、
「いつかは、このような姿になるのじゃぞ。心して日々を生きていかれよ。」と、叫ぶお坊さん。

そのお坊さんを見ると手にしている杖の先に、人間の骸骨がぶらさげられているのです。

「正月早々縁起でもない。」
「あの坊主頭がおかしい。」
「客がみんな逃げてしまうからやめてくれ。」

と街のあちこちから、お坊さんを野次る声が聞こえてきますがお坊さんは平気な顔をして相変わらず、「いつの日か、こうなるぞ!」と呼びかけているばかり。
このお坊さんは、トンチで有名な一休さんのお話であります。

本当に私たちは、今日がだめでも明日がある。正月明けだから徐々にとついつい考えがちであります。
けれど一休さんが言われた通り、我々は今日、明日も分からない時をを過ごしております。

「光陰矢のごとし」

瞬く間に時は過ぎ去ってしまいます。

充実した一日をお送りください。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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