眞田正適の心書

住職の心書197.ヤバい

インドのサンスクリット語に「先陀婆」という言葉があります。
この「先陀婆」の言葉には「塩」「食器」「水」「馬」をも包含していて、とてもまぎらわしい言葉でありました。

そこで意味を混同しやすいこの言葉を改めてはどうか?と話が持ち上がり弟子たちがお釈迦様に相談したところ、お釈迦様は「状況を理解出来れば伝わるから今さら変える必要ない」と言われた。
例えば、王様が「先陀婆を持って来い」と命じたら何を持っていけばいいのかすぐ分かる。

何故なら王様が食事をしているのか、手を洗いたいのか、飲み物を飲もうとしているのか、外に出かけようとしているのかの状況が分かればすぐに理解出来る。(涅槃経)
よく日本でも聞き慣れた言葉に「ヤバい」と言う言葉があります。

色んな場面で使われている言葉でありますが、状況や表情を見た時に相手が伝えたい事は分かってきます。

言葉はあくまでも「ツール」
要は相手の気持ちに寄り添えることが出来れば相手が伝えたい事は自然と分かってくる。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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