眞田正適の心書

住職の心書213.見据える 1/2

インドのとある村では、たくさんの人が毒蛇に噛まれてなくなってしまいました。
そこで村を治める王様は毒蛇を捕まえてその皮を持ってきた人には賞金を出すことにしました。

すると多くの村人が毒蛇を捕まえては殺し、王様のもとに皮を持ってきたのです。
しばらくすると、村で毒蛇を見かける事はほとんどなくなりましたがそのうち毒蛇を飼育して増やし、たくさんの賞金をもらおうとする人たちが現れました。

彼らは毒蛇を育てては殺し、たくさんの皮を王様のところに持ち込んだのです。
そのことに気づいた王様は賞金を出すことを取りやめました。

毒蛇を飼育しても賞金をもらえないのであれば飼育する意味がありませんので飼育していたものは毒蛇を破棄しました。
不要になって放された毒蛇は殺されることなく増え続けてやがては以前よりもずっと多くなってしまった。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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