眞田正適の心書

住職の心書339.有頂天

仏教の世界観である「有頂天」は天上界における最高の場所であります。

「有頂天」というところは実は僅か一尺(三十cm程)四方の不安定な限られた場所と言われております。

本人は上がりたくないと思っているが調子が良くなると周囲の人たちがチヤホヤしてくれて知らない間に上らされていることもあります。
 
上がって成長していくことはとても素晴らしいことですが自分が有頂天に上がっていてそれに気づかず足を踏み外してしまうことが一番恐ろしい事であります。

調子が良くても足下はしっかりと見ておきたいですね。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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