街を歩いておりますととても甘い金木犀の花香が香ってきます。
金木犀の香りを感じると走馬灯のように昔懐かしの思い出が回想されていきます。
「身は華と与に落ちぬれども、心は香と将に飛ぶ」(性霊集)
訳)体は花とともに落ちていまうが、その心は花の香とともに漂う。
私たちのこの肉体や咲き開いた花はやがて寿命があっていつかは落ちてしまいますが、人の生き様や心は、花の香りが散った後も残された人々の心に残るといった意味であります。
その場にいなくても思い出の香りによってその時の記憶が思い出される事があります。
大切な方が亡くなったとしても思い出の香りの記憶は間違いなく残り続けている。
知心寺住職 眞田正適
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