眞田正適の心書

住職の心書471.想い

「祈っても意味がない。」
「祈る事は諦めた者がする行為」
だと言われたりもします。

「それ千二百の草薬、七十二種の金丹は、身病を悲れんで方を作り、一十二部の妙法、八万四千の経法は心疾を哀れんで訓を垂る」(三昧耶戒序)

訳)沢山の薬は病気の人たちを悲しんで救いたいとの気持ちから生み出されたものであり、また大量の仏典は薬と同じように人々が心の病気に苦しんでいるのを見て救いたいとの憐みの心から生まれたものである。

突如、薬品や仏典が現れた訳ではなく苦しんでいる人に対して「どうにかしたい」「どうにか救いたい」といった想いが言葉となって行動となり、形となっていきます。
形があるのも行動や言葉ではなく、まだ言葉になる前の「想い」からであるのです。
理想の未来を得たいのであればまずは心から祈らなければ形になることはありません。

合理的な考えも大切でありますが、祈りや想いは苦しみを解決する為に必要であるのです。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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