眞田正適の心書

住職の心書488.信仰と医療

「謹んで神水一瓶を加持して、
且弟子の沙弥真朗を勒して奉進せしむ。
願わくは薬石を添え不祥を除却したまえ。」(性霊集)

訳)謹んでお加持した水一瓶を使者に托して捧げ奉ります。どうかこのお水にお薬を添えてお召しあがって下さい。陛下のご病気が一日も早く取り除いて下さいますように

嵯峨天皇のご病気平癒を祈って、お加持水一瓶を弟子の真郎沙弥を使者として奉進せられた時のお言葉であります。

私たちは食べる事だけしていれば健康というものでもなく、信仰さえしていれば医者も薬もいらないというものではありません。
信仰と医療どちらが優れていると優劣をつける対象ではなく足らない部分を補う必要があります。
「信仰も医療も人にとって大切な部分を担っている」

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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