眞田正適の心書

住職の心書517.渇き

人は他人から認められてさ初めてアイデンティティーを得ると言われております。
人から褒められたり認められると嬉しくなったりもしますが、それだけでは止まらず「もっと更にもっと」と欲張り、もっと認めてほしいと願ったりもします。
 
この欲求には限りがありません。

「人間の欲にははてしがない。それはちょうど塩水を飲むものが、いっこうに渇きがとまらないのに似ている。彼はいつまでたっても満足することがなく、渇きはますます強くなるばかりである。」(増一阿含経)

塩水を飲んだように他の人と比較する中で「見てほしい」「認めて欲しい」といった欲が際限なく膨らんでいきます。
「比較していく事で更なる苦しみが増大していく。」
比較することで強まる欲から離れて、他の人からの評価ではなく自分自身で認めてあげることが大切であります。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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