眞田正適の心書

住職の心書561.置く場所

お寺の床の間に置かれていた壺を指先して
「この壺、さぞかし高いのでしょうね。」と質問されている方がおられました。
「いくらぐらいに見えますか?」と尋ねると
「30万円くらいですか?」
といった会話のやりとり。

実際の壺の価格は1000円で買ったもの。

『置かれている場所や誰が持つかによって低価の物も、高価の物に見えてしまう。』

良くも悪くも価値は人や場所によって引っ張られてしまう。

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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