眞田正適の心書

住職の心書588.決めつけ

不仲な親子‥。

会うたびにケンカばかり‥。

いつまでも会いたいと思う人も会いたくないと思う人もいつかは離れ離れになってしまいます。
ケンカばかりしてきた親も亡くなってしまい嫌々遺品を整理していた時に出てきた一冊の手帳。

何気なしに開いて見るとそこに書いてあったのが‥。
「〇〇日また娘と口論。こんなお母さんでごめんなさい‥。」
「素直に謝りたい‥。」
「こんな私を許して欲しい‥。」と

失ってから愛情を知り、失ってから本心を知って、滲んだ手帳が更に滲んでいく。

「海は干上がったら底は見えるが人が亡くなっても心の底までは見えない。」

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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