眞田正適の心書

住職の心書597.百聞は一見にしかず

苦しみの一つに「怨憎会苦」(嫌いな人とも会わないといけない苦しみ)といった苦しみがあります。
普段から生活している中で嫌でも苦手な人・会いたくない人とも接していかなければなりません。
人と接していくという事は色々と面倒で煩わしい事が多くあります。
しかし人との関わりによって好きな人が更に好きになる事があったり、苦手だと思っていた方の意外な一面を垣間見える瞬間もあります。
人と深く向き合う事で傷付く事も多くありますが、その傷が後に様々な方の価値観を受け入れる耐久性をつけてくれる。
傷つきたくないと自身を守った行動が後に自身を傷つけていく。

「これをしたら上手くいきますか?」といった質問を受けました。
参考書読み、沢山勉強をしている様子でありましたが上手くいくかはやってみないことには分かりません。
昔練習した自転車の乗り方も沢山説明を受けるよりも一度乗ってみて感覚を掴む事が出来るものであるのです。 
最初から乗れなくても体験してみたからこそ気付く事が多くあります。
転倒して痛みを知り、あの子みたいに乗りたいといった思いが自身を奮い立たせいく。

あの時練習したように失敗を必要以上に恐れず一度やってみたら見えないものも鮮明に見えてくる。

知心寺 住職 眞田 正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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