眞田正適の心書

住職の心書708.期待 1

「私は人には全く期待していないです。」という言葉をよく聞きます。

その言葉の裏には、「こうして欲しい」「こうあって欲しい」と心の中では期待しているが、期待通りならなかった時に自分自身の負担が少ないように「期待していない」と言い聞かせているようにも感じます。

期待通りにはならなくて傷つくのは、自分の思い通りにいかなかったことへの気持ちの反発。

「人に期待しない」というのはショックを減らすための「期待しない」ではなく、自分の思い通りにはならない他人がいかに支えてくれているのかを知ることであります。

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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