眞田正適の心書

住職の心書709.期待 2

八苦の一つに「求不得苦」といった言葉がございます。
「求めても思うように得る事が出来ない苦しみ」といった意味。
 
いくら血を分けた親だといっても自分の所有物ではありません。
「親なら大学に行かせてくれて当然!」
「親としての勤めでしょ!」
「ご飯作って当たり前。」

思い通りになっている存在が近くにいるとどうしても「当たり前」に感じてしまいます。
その所有物ではない「親」や「周りの人」がいかに自分の為に尽くしてくれているのか?を知る事が「期待しない」という事であります。
その部分を理解すると自然と感謝の気持ちが湧いてきます。
自分自身が苦しまない為に「期待しない」のではなくて「有り難さ」を知る為に「期待をしない」といった人生を豊かにする考え方であります。

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

この記事は役に立ちましたか?

参考になりましたら、下のボタンで教えてください。

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP
ログイン