眞田正適の心書

住職の心書741.叱責

「自分の罪過を指摘し、叱ってくれる智慧深い人は自分に財宝の在処を教えてくれる人と同じであり、そういう賢者に出会ったなら従って行け。そういう人に従えば、良いことがあり、悪い事はない。」(法句経)

自分自身の悪い点を指摘されるとつい反発してしまう気持ちが沸き起こってきます。
しかし、機嫌取りのようにその方にとって都合の良い事ばかり言う人より、自分の悪いところを指摘し、叱ってくれる人の方が、自身を見直し、自身を高めてくれる存在であります。
仏教では出家者は誰の指導を受けずに一人(独学)で修行をするという事は許されてはおらず、必ず「サンガ」と言って四人以上で修行しなさいと説かれております。

叱る方も喜んでしているわけではありません。大人になってから叱られることが少なくなっていくなかで親身になってくれる叱ってくれる良い指導者に巡り合う事が一人では知り得る事の出来なかった大切な宝の在処を教えてくれる。

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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