眞田正適の心書

住職の心書753.真似 1

自身の描いた構想を実現させる為にはどうすればいいのかを考えた結果、王様に気に入ってもらうのが1番だと考えた男がおられました。
そこで、男は信頼している方に相談しました。
「王様に気に入ってもらうためにはどうしたらいいかな?」
「王様と同じようなことをするといいよ。共感してもらえる事が気に入ってもらえる秘訣だよ。」

そうアドバイスをいただいた男は面会の当日に同じようにして共感してもらうところを探す為に少し早く行って離れたところから王様を顔を見ておりました。

容姿を見ていると王様は目に病気があるようで、そこで男は自分も目が病気であるようにして面会に行きました。

面会の時、王様はこの男の顔を見て聞きました。
王様「お前は目が病気なのか?」
男「いえ、病気ではありません。王様と同じように真似してみました。」

「無礼者❗️」

追い出されてしまった。
(百喩経)

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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