眞田正適の心書

住職の心書783.薄める

「あんな事しなければよかった‥。」
「なんであんな事言ってしまったのだろう‥。」
 そう嘆いても過去には二度と戻る事は出来ませんし、過去の行いを消す事もできません。

「人がもしも善または悪の行いをなすならば、かれは自分のした一つ一つの業の相続者となる。実に業は滅びないからである。」
(ウダーナヴァルガ)

今、出来る事は後悔して嘆くよりも善い行いをする事であります。

色水のコップに水を沢山注ぎ入れると色水が薄まって無色に近づくように、消えない過去に対して善い行いをする事によって過去を薄めてくれる。

「悪い行為も善い行為も良くも悪くも残ってしまうから‥。」

知心寺 住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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