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住職の心書552.恨む対象

恨む対象

「縄を恨む泥棒」という諺があります。
泥棒が捕まって縄で縛られていることに対して「おれがこんなに苦しんでいるのは縄のせいだ!」と原因とは違うものを恨んでしまっている愚かな事を表した諺であります。
これは物を盗んだという行いが原因で警察に捕まって結果、縄で拘束され、身動きが取れず不自由になっているのです。
ですから縄を恨むのではなく、こんな行いをしなければよかったと行いに対して恨まなければならないのです。
原因は何か?を理解しないことには解決することはありません。
 

縄で拘束され身動きが取れずこの状況を苦しめているのは確かに縄でありますが、何故縄で縛られて苦しむようになったのか?周りを見渡しても他の人は縄で縛られていないのです。

縄で縛られている自分と縄で縛られていない他者との違いを理解しなけれ

す。
だからどんなに縄という縁があっても泥棒という行為「因」のない人には縛られて苦しむという「結果」は起きません。
縄で縛られている泥棒はなんで自分が縛られなくてはならないのか?
それを考えようともせず、自身を縛っている縄のせいにしていることを理解しなければならないのです。

知心寺 住職 眞田 正適

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眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知...

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